歯が欠けた・折れたときは、まず落ち着いて行動を

転倒や衝突、硬いものを噛んだときなど、突然歯が欠けたり折れたりするトラブルは珍しくありません。
そのときに重要なのは、すぐに歯科を受診し、保存できる可能性を最大限にすることです。

特に神経(歯髄)まで到達している破折や、歯根が破折しているケースは時間との勝負となるため、早急な処置が必要です。

よくある歯の破折の分類と初期対応

【1】エナメル質のみの軽度な欠け

軽度な破折で痛みがない場合、レジン修復などの簡易治療で対応可能です。
放置するとむし歯の原因になるため、早めの受診が推奨されます。

【2】象牙質まで達した中等度の破折

冷水痛や違和感がある場合、露出部分の保護と補修が必要です。
応急処置で痛みを抑えたうえで、精密な診断を行います。

【3】歯髄(神経)まで達する深い破折

出血や強い痛みを伴い、歯髄温存治療(MTA覆髄)または根管治療(歯内療法)が必要です。
欠けた歯片がある場合は、牛乳・生理食塩水・口腔内で保存し、持参してください。

【4】歯根破折(歯の根まで折れている)

歯を残すのが難しいこともありますが、破折線の位置と方向次第で保存できるケースもあります。
CT検査・マイクロスコープ診断のうえ、歯根端切除術や接着再接着法などを検討します。

当院で行う保存重視の対応方針

  • マイクロスコープによる破折線の精密診断
  • MTAセメントを活用した歯髄保存・封鎖処置
  • 破折片の再接着処置(条件を満たせば審美的に復元可能)
  • 歯内療法専門医による根管治療対応
  • 保存困難な場合もインプラントやブリッジなど複数選択肢をご提案

折れた歯をできるだけ残すためのポイント

歯が欠けた・折れたときに以下の点を意識することで、保存の可能性が大きく高まります

  • 歯片は乾燥させない(ティッシュNG)→ 牛乳 or 生理食塩水へ
  • 口の中が出血している場合は清潔なガーゼで軽く圧迫止血
  • 自己判断で接着剤や薬を使わない
  • できるだけ早く歯科医院へ連絡・受診

歯が折れた原因を明確にすることも大切

歯が欠けたり折れたりする背景には、咬み合わせの異常歯ぎしり根管治療済み歯の脆弱性などがあることもあります。
当院では破折の原因を科学的に解析 し、それぞれの症例に適した対処を行うことで、再発の予防や歯の長期保存を目指しています。

治療費用の目安(保険診療・自由診療)

処置内容 適用 費用
レジン修復(軽度な欠け) 保険診療 約1,000円〜(3割負担の場合)
MTA覆髄処置 自由診療 約10,000円〜
根管治療(精密) 自由診療 約30,000〜70,000円
破折片の再接着 自由診療 症例により応相談

よくあるご質問

Q. 欠けた歯のかけらは持って行った方がいい?
A. はい、持参いただくことで再接着や色調合わせが可能になる場合があります。
牛乳や生理食塩水に浸して保存してください。
Q. 欠けた歯は全部抜かなければなりませんか?
A. 歯根まで破折していない限り、ほとんどのケースで保存可能です。
当院では保存治療を第一に検討します。
Q. 痛みがなくても受診した方がいい?
A. はい。見えない部分にヒビが入っている場合や、歯髄が露出している場合もあります。
放置してしまうと、むし歯・感染の原因になります。

歯が折れたら、まずは保存を考える

歯の破折は突然起こりますが、適切な処置を迅速に受けることで、歯を残せる可能性が高くなります
しげ歯科・矯正歯科 水巻院では、マイクロスコープ・MTA・歯内療法・再接着技術を駆使し、保存を最優先に考えています。

歯が欠けた・折れた・ぶつけた場合は、まずはお電話かWEB予約でご相談ください。

→ ご予約・ご相談はこちら