なぜ再治療が必要になるのか
歯科治療の多くは、一度治療を行ったとしても数年以内に「再発」や「再治療」が必要になることがあります。
たとえば、むし歯の取り残し、根管内の感染、詰め物・被せ物の不適合などが原因で、治療箇所の下に二次むし歯ができてしまうケースは少なくありません。
これらの多くは、「治療の精度不足」や「診断の不確実さ」によって引き起こされるのが実情です。
精密治療が再治療リスクを下げる
当院では、できる限り一度の治療で終えられるような精密な処置を心がけています。再治療を繰り返すことは、歯の寿命を縮め、やがて抜歯につながる可能性があるためです。
そのために、拡大視野による精密な処置と、正確な診断に基づいた治療計画を大切にしています。
マイクロスコープで精密な処置を
肉眼では見えない歯の細部も、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いることで最大20倍以上に拡大して確認できます。
根管治療では、通常見逃されがちな複雑な根管の分岐や、微細な感染源まで視認できるため、感染の取り残しを防ぎ、治療精度を大幅に向上させることが可能です。
また、詰め物や被せ物の適合確認、クラック(ヒビ)の検出にも活用され、長期的に安定した治療結果へとつながります。
歯科用CTで「見えない部分」も可視化
従来のレントゲンでは見えにくかった神経の位置や骨の状態、病変の広がりなどを立体的に把握できるのが歯科用CTです。
これにより、インプラント、親知らずの抜歯、根の先の病変なども事前にリスクを正確に評価することができ、より安全で確実な治療計画を立てられます。
高精度な型取りと補綴技工
被せ物や詰め物の適合性は、再治療リスクと直結します。当院では、シリコン印象材による高精度な型取りや、信頼できる歯科技工所との連携を通じて、ピッタリと合う補綴物を提供しています。わずかな段差やすき間がむし歯や歯周病の原因になるため、「目に見えないミクロ単位の精度」にもこだわっています。さらに「口腔内スキャナー」を導入。デジタルデータで高精度の歯型を採得することが可能です。
再治療を繰り返させないという責任
歯は削るたびに脆くなり、神経を取れば寿命は短くなります。だからこそ、最初の治療でどれだけ丁寧に・正確に行えるかが非常に重要です。
当院では「長期的な安定性」を重視し、再治療の必要ができるだけ生じないような質の高い治療をすべての患者様に提供することを使命と考えています。
一度の治療を、最後の治療に
何度も通院する負担、費用、精神的ストレス——それらを避けるためには、「治療の成功」だけでなく、「その後の再発を防ぐこと」が不可欠です。
当院は、患者様の大切な歯を長く守るために、一つひとつの治療に最大限の精度と責任をもって取り組んでいます。