子どもの歯に関する疑問は早めに解消を

お子さまの歯の健康は、成長・発達・将来の生活の質に大きな影響を与えます。特に乳歯から永久歯への生え変わりの時期は、親御さんが気になることや心配になることが多い時期です。このページでは、小児歯科でよくいただくご質問をQ&A形式でまとめ、科学的根拠に基づいた丁寧な解説をお届けします。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 乳歯が生えるのはいつ頃からですか?
A. 一般的には生後6~8ヶ月頃から下の前歯が生え始め、2歳半~3歳までに20本がそろいます。
個人差がありますが、1歳を過ぎても生えない場合は一度ご相談ください。
Q. 指しゃぶりはいつまでにやめさせるべきですか?
A. 3歳頃までは問題ありませんが、4歳以降も継続する場合は出っ歯や開咬など歯列不正の原因になります。
無理に叱らず、安心感や環境を整えることで自然にやめることを目指しましょう。
Q. 歯並びがガタガタです。自然に治りますか?
A. 生え変わり期には一時的にガタガタになることもありますが、乳歯の早期脱落・顎の成長不足・指しゃぶり・口呼吸などがある場合は治らない可能性も。
早期に歯並びチェックを受けることで、予防的な処置ができることもあります。
Q. フッ素は安全ですか?いつから使えますか?
A. 適正濃度で使用すれば安全で、むし歯予防効果も高い成分です。
生後6ヶ月から低濃度(500ppm以下)の歯磨き剤の使用が可能です。
年齢に応じた使用量・濃度の指導を行っています。
Q. 虫歯になりやすいおやつや飲み物はありますか?
A. 甘いお菓子(グミ・飴・チョコ)や砂糖入り飲料(ジュース・スポーツドリンク)はむし歯リスクが高くなります
おやつは時間・量を決めて与え、水やお茶を一緒に飲むとよいでしょう。
Q. 仕上げ磨きは何歳まで必要ですか?
A. 個人差はありますが、小学校高学年(12歳前後)までは仕上げ磨きを推奨しています。
特に6歳臼歯や歯の生え変わりの時期は、むし歯リスクが高いため注意が必要です。
Q. 永久歯が生えてこない、乳歯が抜けないのですが?
A. 6歳以降、乳歯が抜けても数ヶ月永久歯が出てこないこともありますが、半年以上経過しても生えない場合はご相談ください。
また、乳歯が抜けずに永久歯が裏側に生えて「二枚歯」になることもあり、その場合は抜歯が必要なケースもあります。
Q. 歯医者にはどれくらいの頻度で通えばいいですか?
A. 基本は3ヶ月に1回の定期検診が推奨されます。
むし歯リスクが高い場合は1〜2ヶ月ごとの予防処置(フッ素塗布やクリーニング)を行うと効果的です。
Q. 小児用のフロスや歯間ブラシは必要ですか?
A. 奥歯が接触し始める2〜3歳以降はフロスの使用が推奨されます。
特に乳歯列の奥歯の間はむし歯になりやすいため、フロスを使って仕上げ磨きをすることが予防につながります。
Q. フッ素とシーラントの違いは?
A. フッ素は歯を強くする薬剤で、シーラントは歯の溝を物理的に埋めてむし歯を予防する処置です。
両方を組み合わせることで、予防効果が高まります。
Q. 学校健診で「要観察」と言われましたが、様子を見ても大丈夫ですか?
A. 「要観察=まだ治療しなくてよい」ではありません。
多くの場合、初期むし歯や歯列異常の疑いがある状態です。
歯科医院での精密検査をおすすめします。

診療のポイント

  • 恐怖心を与えない「Tell-Show-Do」法
  • 成長発育に合わせた診療・予防プログラム
  • 親子で学べるブラッシング指導
  • 小児矯正のタイミングも一貫してサポート

当院では、お子さまが「歯医者さん好き」になるような環境づくりを徹底しています。

正しい知識が「一生の歯」を守ります

乳歯も永久歯も、子どもの頃のケアと知識が将来の健康を大きく左右します。
気になることがあれば、「様子を見る」ではなく早めの相談が肝心です。

当院では、ご家族に寄り添った小児歯科診療を行っております。
どんな小さなお悩みでも、お気軽にご相談ください。

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