矯正を始める時期に関する疑問
Q1. 子どもの矯正は何歳から始めればいいですか?
一般的には、6〜9歳頃(乳歯から永久歯への生え変わりの時期)が最適なタイミングです。
この時期は骨の成長を活かした治療が可能で、永久歯が並ぶスペースを確保したり、顎の成長バランスを整えることができます。
ただし、症例によっては4〜5歳から治療を開始することもあり、早めの相談が重要です。
Q2. 乳歯の段階でも矯正は必要ですか?
はい、必要になる場合があります。
特に交叉咬合(クロスバイト)や過蓋咬合(深い咬み合わせ)は、成長発育に悪影響を及ぼすため早期治療が有効です。
乳歯列期の矯正は「第一期治療」とも呼ばれ、成長誘導的な役割を担います。
歯並びの乱れの原因について
Q3. 歯並びが悪くなる原因にはどんなものがありますか?
歯並びの乱れは遺伝と環境因子の両方によって引き起こされます。
具体的には以下のような要因があります:
- 顎が小さい(遺伝的要素)
- 歯が大きくて並びきらない
- 早期の乳歯喪失(虫歯・外傷)
- 指しゃぶり・口呼吸・舌癖などの習癖
特に口腔周囲筋の機能異常は、成長期の骨格発育に大きく影響を与えます。
Q4. 指しゃぶりや口呼吸は歯並びに影響しますか?
はい、非常に大きな影響があります。
指しゃぶりは上顎前突(出っ歯)や開咬、口呼吸は歯列の狭窄やアデノイド顔貌を引き起こす原因になります。
当院では、マイオブレースやMFT(口腔筋機能療法)を併用し、悪習癖の改善にも取り組んでいます。
治療法・装置に関する疑問
Q5. マイオブレースとはどんな装置ですか?
マイオブレースは、取り外し式のマウスピース型機能訓練装置です。
歯を直接動かすのではなく、舌の位置・呼吸・嚥下・咀嚼などの口腔機能を整えることで、自然な歯列の発育を促します。
成長期に適用することで、抜歯を回避しながら歯並びの土台を整えることが可能です。
Q6. 子どもの矯正でもマウスピースは使えますか?
はい、小児向けのマウスピース型矯正装置「インビザライン・ファースト」などが開発されており、見た目が気になるお子さまにも人気です。
ただし、適切な使用時間と保護者の協力が必要不可欠なため、装着管理ができる年齢や性格かどうかの判断も大切です。
Q7. 永久歯が生えそろっていないのに矯正しても大丈夫?
成長期は顎の発育を誘導できる絶好のタイミングです。
早期治療は、歯の並ぶスペースの確保や、上下の顎の位置関係の改善に効果的です。
歯並びや骨格の状態に応じて、第一期(混合歯列期)→第二期(永久歯列期)と段階的に治療を進めることが理想的です。
保護者の不安や心配に関するQ&A
Q8. 痛みや違和感はありますか?学校生活に支障は?
矯正治療中は、装置による軽度の違和感や痛みを感じることがありますが、多くの場合数日〜1週間程度で慣れます。
マウスピース型装置やマイオブレースは目立たず、取り外しも可能なため、学校生活にも大きな支障はありません。
Q9. 治療期間はどのくらいかかりますか?
第一期治療は約1年〜2年が目安です。その後経過観察を行い、必要であれば第二期治療(本格矯正)へ移行します。
全体としては小学生のうちに第一期を終え、中高生で最終仕上げを行うケースが多いです。
Q10. 費用はどれくらい?医療費控除は受けられますか?
小児矯正(第一期)は装置・治療内容によって30万〜50万円程度が一般的です。
費用はすべて事前に明示し、分割支払いにも対応しています。
また、咬合の改善を目的とした治療は医療費控除の対象になりますので、ご安心ください。
お子さまの成長に合わせた、無理のない矯正を
お子さまの歯並びは、成長とともに変化する「今しかできない治療」があります。当院では、無理な処置をせず、年齢・性格・発育段階に合わせた個別対応を大切にしています。
「歯並びが気になるけど、いつ相談すればいいの?」「うちの子は治療に耐えられる?」そんな疑問にも丁寧にご説明・診断を行い、お子さまと保護者の皆様が納得できる矯正をご提案します。