＊骨造成（GBR・ソケットリフトなど）

インプラントに必要な「骨」を再生する技術

インプラント治療は、顎の骨に人工歯根を埋め込むため、十分な骨量と骨質が不可欠です。

しかし、歯を失ったまま放置していた場合や、歯周病、外傷、先天的な要因などにより、骨が足りない・薄い・脆いという問題に直面することがあります。

そのようなケースに対して行うのが、骨造成（Bone Augmentation）と呼ばれる再生医療です。本ページでは、骨造成の主な種類、適応、流れ、当院のこだわりなどを丁寧に解説いたします。

 

なぜ骨造成が必要なのか？

インプラントは「骨との結合（オッセオインテグレーション）」が前提となる治療法です。

骨が不足している状態で無理に埋入すると、以下のような問題が生じるリスクがあります。

• インプラントの脱落
• 上顎洞や神経への穿孔
• 審美的な不具合（歯肉の陥没など）

そのため、必要に応じて「骨を増やす処置（骨造成）」を行うことが、長期的に安定したインプラント治療のために非常に重要となります。

骨造成の主な術式と特徴

GBR（骨誘導再生療法：Guided Bone Regeneration）

欠損部に骨補填材を充填し、メンブレン（膜）で覆って骨の再生を誘導する方法です。最も一般的な骨造成術で、水平的・垂直的な骨不足に対応可能です。

サイナスリフト（上顎洞底挙上術）

上顎臼歯部において、骨の高さが5mm未満と極端に少ない場合に、上顎洞粘膜を持ち上げ、骨補填材を填入して骨量を確保します。

ソケットリフト

上顎臼歯部で5〜8mm程度の骨がある場合、インプラント埋入と同時に上顎洞を押し上げる比較的低侵襲な方法です。術後の腫れも軽度です。

スプリットクレスト（骨幅拡大術）

骨の幅が非常に薄い場合に、骨を割いて広げた隙間にインプラントと骨補填材を同時に挿入するテクニックです。適切な骨の柔軟性が求められます。

各術式の比較と適応表

術式	適応部位	骨不足のタイプ	インプラント同時埋入	侵襲
GBR	上下顎全域	水平的／垂直的	○〜×（状況に応じて）	中
ソケットリフト	上顎臼歯部	高さ不足（5〜8mm）	○	小
サイナスリフト	上顎臼歯部	高度な高さ不足（〜4mm）	×（多くは別日）	中〜大
スプリットクレスト	前歯部など	骨幅不足	○	中

当院での骨造成の取り組み

• 歯科用CT＋デジタルシミュレーション：骨の厚み・質・神経・上顎洞の位置まで正確に把握
• エビデンスに基づいた補填材の使用：国内外で実績のある骨補填材（Bio-Oss など）を採用
• マイクロサージェリー技術：最小限の侵襲と繊細な縫合で、感染や合併症リスクを抑制
• Xガイドによるガイドサージェリー対応：骨の少ない部位でも正確な埋入を実現
• 感染管理・無菌手術体制：インプラント専用オペ室にて安全な手術を実施

症例紹介

費用・期間・リスクについて

• GBR： ¥55,000〜¥110,000（税込）／1部位
• ソケットリフト： ¥55,000〜¥88,000（税込）
• サイナスリフト： ¥165,000〜¥275,000（税込）
• 治療期間： 単独の場合 3〜6ヶ月、インプラントと同時の場合は短縮可

リスク・副作用

骨造成は再生医療に近い技術であり、以下のリスクが伴います。

• 術後腫れ・疼痛・一時的な出血
• 補填材の感染、骨造成の失敗
• 上顎洞炎や穿孔（サイナスリフト）
• 再手術が必要となる場合

当院では安全性に十分配慮し、適応の見極めと術前説明を徹底しています。

薬機法・医療法に基づく表記

骨造成は自由診療であり、日本国内未承認の骨補填材を用いる場合があります。その場合、厚労省の個人輸入ガイドラインに準拠し、安全性・実績を確認した製品（例：Bio-Oss）を使用しています。また、これらは欧米のCEマーク・FDA認証を受けており、日本国内で代替の承認済製品が存在しないか、明らかに臨床的利点がある場合のみ採用しています。使用製品の詳細はカウンセリング時に開示・説明を行い、文書同意を得たうえで施術を行っております。

よくあるご質問（FAQ）

インプラント成功の鍵は「骨」にあります

骨造成は、インプラント治療を可能にし、見た目と機能の両面で優れた結果をもたらす再生医療です。

骨の量が少ないからといって諦める必要はありません。
当院では、精密な診断と先端技術を駆使し、安全で確実な骨造成とインプラント治療を提供しています。

骨の状態が不安な方も、まずはお気軽にご相談ください。

→ 骨造成・インプラントの無料カウンセリングはこちら