「歯を守る」だけではない、マウスガードの真価
マウスガード（マウスピース）は、スポーツ中の外傷を予防するための装置で、特に歯の破折・脱臼・顎骨骨折・口唇裂傷・脳震盪のリスクを軽減する役割があります。
スポーツ競技のレベルや年齢を問わず、競技パフォーマンスの維持・向上にも効果があるとされ、近年ますます注目を集めています。
当院では、個々の噛み合わせに最適化されたオーダーメイド型スポーツマウスガードを提供しています。市販品との違いや適応競技、製作の流れまでを詳しくご紹介いたします。
市販品と歯科製作マウスガードの違い
| 比較項目 | 市販品（既製品・セルフ調整品） | 歯科製作（カスタムタイプ） |
|---|---|---|
| フィット感 | 大まかに調整・緩い | 精密な歯型採得によるぴったりの装着感 |
| 会話・呼吸 | しづらい／ずれやすい | 呼吸・発音しやすい構造 |
| 衝撃吸収 | 不均等／部分的 | 力の分散が的確 |
| 耐久性 | 変形・劣化しやすい | 長期間の使用に耐える設計 |
| 費用 | 1,000〜3,000円程度 | 8,800円〜16,500円（税込） |
厚生労働省の指針や、日本スポーツ歯科医学会の推奨においても、安全性と効果の面から歯科医院で製作する「カスタムタイプ」の使用が推奨されています。
スポーツマウスガードの効果
- 口腔外傷の予防：歯の破折、舌・頬・唇の裂傷、顎の骨折などを防ぎます
- 脳震盪のリスク軽減：衝撃吸収によって脳への振動を緩和する研究報告あり
- パフォーマンス維持：安心感や咬合安定による集中力の向上
- 矯正中の歯の保護：マウスピースで矯正器具・歯牙を保護
エビデンス参考
・Academy for Sports Dentistry（米）による調査では、マウスガード使用者の方が外傷発生率が約60〜70%低下したと報告されています。
・文献出典：Maeda Y et al., *J Prosthet Dent*, 2006;95(6):529–535.
マウスガード義務化・推奨競技一覧
| 競技 | 義務の有無 | 備考 |
|---|---|---|
| ボクシング | 義務 | JBC・アマチュアともに |
| ラグビー（中高生） | 義務 | 安全指針による |
| アメリカンフットボール | 義務 | 高校・大学・社会人 |
| 空手（フルコンタクト） | 義務 | 流派により規定あり |
| 柔道・剣道 | 任意推奨 | 接触プレー時に効果あり |
| サッカー・バスケ | 推奨 | 接触プレーが多く推奨強化 |
当院でのマウスガード製作の流れ
- カウンセリング・適応確認：競技種目、装着時の希望色や仕様のヒアリング
- 歯型採得（上下顎）：シリコン印象材にて精密な型取りを実施
- 咬合調整・厚み設計：競技に応じた衝撃吸収層の厚み設定（2mm〜4mm）
- 技工製作（院内 or 提携技工所）：熱成形＋手仕上げにて完成
- 装着チェック・微調整：発音・噛み合わせ・見た目を確認し調整
通常、2回の通院（約1〜2週間）で完成します。急ぎ対応（試合前など）もご相談ください。
カラー・カスタムデザインも対応可能
ご希望の方には、以下のようなカスタムカラー・ネーム入れ・ロゴ挿入などにも対応しております（別途オプション費用あり）。
- チームカラーに合わせたマーブル模様
- 透明・半透明・ブラック・ピンクなど豊富な色
- 名前・背番号の印字加工
特に中高生・大学生・社会人選手の方に人気です。
保険適用の有無と費用について
スポーツマウスガードは原則として自由診療（保険外）となります。
ただし、顎関節症や歯ぎしり用ナイトガードと誤認されるケースがありますが、用途と設計が異なるため保険適用はできません。
費用の目安（税込）
- シンプルカラー（単色）：¥8,800〜¥11,000
- カスタムデザイン・ネーム入れ：¥13,200〜¥16,500
- スペア作成（同デザイン）：¥5,500〜
※全て税込・調整費込み／保証期間は3ヶ月（破損・フィット不良時）
よくあるご質問（FAQ）
あなたの口腔と競技力を守る、医療品質のマウスガードを
スポーツマウスガードは、「万が一」のリスクを未然に防ぎ、安心してプレーに集中するための必須アイテムです。
市販のものでは得られない精密なフィット感・衝撃吸収・快適性を、歯科医院でのオーダーメイド製作により実現します。
お子さまからプロアスリートまで、すべての競技者の安全とパフォーマンス向上のために。
ぜひ当院へご相談ください。